ご覧頂きありがとうございます。神戸のリペアショップ「stuts(studio nuts)」です。

本日の神戸は晴れ!!
しかし、空気はまだひんやりとしていて、朝方は特に布団から出るのが億劫になるような室温をしていますよね。
夏場には、「早く冬になってくれないかなぁ、、、」なんて思っていましたが、人間欲張りなもので、今は「早く暖かくなってくれないかなぁ、、、」なんて思う今日この頃です。

さて、本日はBOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)2つ折り財布のご相談を頂きましたのでご紹介致します。

【データ】
ブランド/製品名:BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)
製品種別:2つ折り財布
カラー:ブラウン
劣化状態:お財布全体のスレ、色褪せ、ボールペン染み
ご依頼内容:クリーニング+スレ補修+染直し+コーティング

※施工後のブログはこちら

【before】

 

本日は、ブラウンとキャメルのちょうど中間のような色味が印象的な、ボッテガヴェネタの2つ折り財布のお問い合わせを頂きました。

上質で柔らかいカーフ素材を、イントレチャートという高度な革の編み込み技法で丁寧に作られた、ボッテガヴェネタの代名詞と言ってもいい人気のお財布です。

そんなボッテガヴェネタの製品ですが、ご紹介した通りほとんどの製品が上質なカーフという柔らかい仔牛の革で製作されています。

このような柔らかい革素材は、お客様にその手触りを楽しんで貰おうという考えから、革の表面にあまり加工がされていません。
エナメル素材などを想像して頂くと分かりやすいのですが、革素材は表面に着色やコーティングといった加工を行うことにより革のコラーゲン繊維が守られ、対スレや傷に強くなるという特性を持っています。
そのため、革本来の柔らかさを重視すると表面に加工するコーティングを薄くしなければならず、その分対スレや傷、また色落ちなどに弱くなる傾向にあります。

ボッテガヴェネタを筆頭に、1流ブランドと言われるシャネルやバレンシアガ、エルメス、ジミーチューなどといったブランドは、ラムやカーフといった柔らかい革素材を使っていることが多いため、取り扱いには注意が必要です。
※柔らかい素材が悪いという訳ではないですよ!

ご相談頂きましたお財布も、ダメージのいきやすいコバと呼ばれる外周部分や、お財布の開閉の時などによく触る部分のスレが目立ち始めています。

また、カバンの中でペンか何かのインクが漏れていたそうで、一部赤く色移りしてしまった箇所があります。

さて、今回はお財布全体のクリーニング+スレ補修+染直し+コーティングというリペア内容でご依頼を頂きました。

こちらのお財布がどのような仕上がりになるかは、また後日ご紹介致します。