☆お弁当のおかずのオリーブオイルが革に染み込んで変色したイルビゾンテのバッグの修理です☆

ご覧頂きありがとうございます。神戸のリペアショップ「stuts(studioNUTS)(スタッツ(スタジオナッツ))」です。

本日は、IL BISONTE(イルビゾンテ)のショルダーバッグの底面にできてしまったシミの修理が完了しましたのでご紹介致します☆

【データ】
ブランド/製品名:IL BISONTE(イルビゾンテ)/
製品種別:ショルダーバッグ
カラー:ライトブラウン
劣化状態:底面の染み汚れ
ご依頼内容:クリーニング+部分リカラー+コーティング

※施工前のブログはこちらからどうぞ!!!

【before/after】

いかがでしょうか?

バッグ自体はとても綺麗で、革も元気で大きなキズも無し!!というとても良い状態でしたので、部分的なリカラー(補色)の修理をさせて頂きました。

お客様のお話ですと、お昼のお弁当の中に入っていたオリーブオイルが内部から浸透してしまったとの事でしたので、まずは有機溶剤やアルコール(イソプロピルアルコールという工業用の物です)で中に浸透したオリーブオイルを外へ追い出します。脱脂という作業になります。
食べ物の汁も含んでいた可能性があって、これをしっかりしておかないと内部からカビになってしまう恐れがあります。

脱脂をすると、革は油脂を失ってしまい、カラカラです。
そのままではどんどん乾燥してしまい、最悪のケースではひび割れを起こします。
ですので、しっかりとオイルを補給しなおしです。
当店で使うオイルは「油性オイル」と「水性オイル」の二種類があり、内部までしっかりと油分補給させたいときにはより浸透性の高い「水性オイル」を使用します。
この作業を「加脂」と呼びますが、当店の「水性オイル」には加脂に最適な「ニートフットオイル」という牛の脚骨から取れたオイルがふんだんに入っています。

加脂が終わって革が潤ったら、表面リカラーリペアのスタートです。
IL BISONTE(イルビゾンテ)の製品は、セミアニリンという革の表面をあまり加工していないものが多く、革の質感・表情が魅力のバッグやお財布がほとんどです。

リカラーリペアは表面をミクロンの世界の塗料塗膜で修理していくのですが、セミアニリン革の場合はとても神経を使います。
なぜなら、シミを隠すために塗膜を張らなければなりませんが、その塗膜は出来る限り薄い方が革の質感はキープできるのです。
さらに、しっとりと柔らかい質感が元々の持ち味なので、コーティングも何種類もある中から一番適した柔らかめの物を選んで使用します。
絶妙な匙加減の世界で、とてもやりがいのある修理なのです!(‘ω’)ノ

この度はリペアのご依頼を頂きましてありがとうございました。
これで今後も気持ちよくお使い頂けますと幸いです。

革製品のお悩み、お困り事は是非「stuts(studioNUTS)(スタッツ(スタジオナッツ))」まで!!
バッグ、お財布などのスレ傷、色褪せ、日焼け、黒ずみ修理から、ファスナー修理や縫製修理、メンテナンス、カスタムも承っております。
もちろんご相談、お見積は無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。