パテントレザー(エナメル)というと、燕尾服やタキシードに合わせる高級感のある革のイメージがありますが、もともとは、水や汚れに強く丈夫な革として特許(パテント)を得たことから、その名前がつきました。
素材としては、ウレタン樹脂で分厚く革をコーティングしたものになります。
そのため、お手入れは非常に簡単で、専用クリームを塗って乾拭きするだけです。
汚れも、水拭きと乾拭きするだけで十分です。
しかし、革本体と分厚い樹脂の2重構造になるため、温度や湿度の急激な変化で双方の収縮差がおこり、乾燥する冬場は履きジワの部分でひび割れが、高温多湿な夏場は樹脂の溶解によるベタつきや表面剥離が起こる危険があります。
これらは、発生すると修復が難しいので、保管時はシューキーパーを使って履きジワができないように伸ばし、温度・湿度が極端に変わる場所に長期間が保管しないことが重要です。