!!お弁当のフタが開いていて中身がこぼれてしまい、バッグの底面に大きなシミが出来てしまった!!

ご覧頂きありがとうございます。神戸のリペアショップ「stuts(studioNUTS)(スタッツ(スタジオナッツ))」です。

本日は、IL BISONTE(イルビゾンテ)のショルダーバッグの底面にできてしまったシミのご相談を頂きましたのでご紹介致します。

【データ】
ブランド/製品名:IL BISONTE(イルビゾンテ)/
製品種別:ショルダーバッグ
カラー:ライトブラウン
劣化状態:底面の染み汚れ
ご依頼内容:クリーニング+部分リカラー+コーティング

※施工後のブログはこちらからどうぞ!!!

【before】

本日はIL BISONTE(イルビゾンテ)のバケツショルダーバッグですが、底にできてしまったシミのご相談を頂きました。
お昼のお弁当をバッグに入れていたら、おかずに使っていたオリーブオイルがこぼれてしまい、中から浸み込んで外の革までシミになってしまったそうです。

拝見させて頂くと、バッグ自体はとても丁寧に綺麗に使用されていて、目立ったキズも無く革の乾燥もしていない良い状態でした。
バッグが綺麗な分、余計にシミって目立っちゃいますよね…。( ;∀;)

ちょっと余談ですが、私は常日頃から革のメンテナンスの事を皆さんに知って頂きたく、色々な所でお話させてもらったりブログに書かせて頂いています。
その中で「保湿」の事をよく言います。

「保湿」って、要するに水分補給と油分補給のことです。お肌のケアと同じ。
人間の体に良いオリーブオイルですが、革製品にはNGなのです!
オイルであるという事で実際に使っていらっしゃる方もいるようなのですが、同じ油でも成分構成が随分と違ってくるんです。
リノール酸やオレイン酸といった言葉を聞いた事は一度はあるかと思うのですが、この「なんとか酸(脂肪酸と呼びます)」がたくさん集まったものがオイル。
様々な脂肪酸でオイルは構成されていますが、オリーブオイルに含まれる脂肪酸は革に適していないのです。
一見革は柔らかくなるのですが、保護効果は無く、革が軟化しただけの状態で変色も起こります。
植物性なので融点(個体から液体に変わる温度)も低く、皮革内部であまり定着しません。

当店のオイルはワセリン・ラノリン・ホホバオイル等を使っています。
ワセリンとラノリンは融点が高く、日本国内の常温では固形です。
さて、ホホバオイルは植物性で常温で液状ですやーん!と突っ込んでくれたあなたは油脂に詳しいお人です!
そうなんです。確かにオリーブオイルと似た性質なのですが…実は美容オイルとして名高いホホバオイル、厳密に言うと「油脂」ではなく「ロウ」なんです。
革の保湿には最適なのです。
ちょっとした雑学でした!(*’ω’*)

さて、こちらのIL BISONTE(イルビゾンテ)のバケツショルダーバッグが、どのような仕上がりになるかはまた後日ご紹介致します。

革製品のお悩み、お困り事は是非「stuts(studioNUTS)(スタッツ(スタジオナッツ))」まで!!
バッグやお財布などシミ、黒ずみ、汚れやスレ傷修理から縫製修理など、様々な革製品の修理を承っております。
もちろんご相談、お見積は無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。