ご覧頂きありがとうございます。神戸のリペアショップ「stuts(studio nuts)」です。

本日は、60年代後半に設立されましたイタリアのシューズブランド、Sergio Rossi(セルジオロッシ)のハンドバッグの裏地交換をご紹介致します。

【データ】
ブランド/製品名:Sergio Rossi(セルジオロッシ)
製品種別:ハンドバッグ
カラー:ブラック
劣化状態:裏地のベタ付き、裏地塗膜剥がれ
ご依頼内容:内袋交換

【before/after】
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いかがでしょうか?

今回ご相談頂きましたバッグは、裏地のベタ付きと表面の塗装剥がれが発生しておりました。
スタッツ(スタジオナッツ)にも、同様のケースでのご相談を多く頂きますが、最大の原因は使用されている素材です。
使われている素材が悪いという訳ではないのですが、経年劣化や保管環境の影響でどうしてもこのような状態になってしまうケースが多くあります。

バッグの裏地に使われている多くは合成皮革素材です。
所謂、合皮と呼ばれるモノですね。

この合皮素材、布地などの土台の上に本革に見せかけた樹脂のようなシートを貼り付けて作られています。
ほとんどの場合は、そのシートの劣化によってベタ付きや塗膜剥がれ、ひび割れが出てきます。

このシートは、湿気や乾燥に影響を受けやすく、湿気が多いとベタ付きが、乾燥するとひび割れが発生するといった曲者です。
特にヨーロッパなど海外ブランドのモノは、変化の多い日本の気候に耐え切れず劣化していきます。

もちろん技術の進歩により、近頃の合皮素材はベタ付きなどが発生しにくくはなってきましたが、まだまだ3~5年程度使用するとどうしようもない状態になることが多くあります。

バッグの外側だけでなく、内側もクリーナーやオイルでメンテナンスをしたり、クローゼットに保管する際もバッグの中に乾燥材を入れるなどをすると多少劣化を遅らせることは可能です。
ただ、この状態になりますと、その素材自体を残したまま修理することは困難で、弊社スタッツ(スタジオナッツ)では裏地の交換をお薦めさせて頂いております。

バッグの裏地でお困りの方は、一度スタッツ(スタジオナッツ)までお気軽にご相談下さい。