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以前見たテレビ番組で、俳優の辰巳 琢郎さんが名前の琢の字を豚に間違えられて困るなんて話をされていました。
確かに、「琢」と「豚」ってなんか似てますよね!
名前を呼ばれる時はそんな間違いは無いそうですが、名前を書かれた時に「辰巳 豚郎」になっていることがたまにあるんだそうです。

さて、突然ではありますが豚革の革製品をお使いになったことはありますか?

革と言うと、牛や馬などが真っ先に思い浮かびますが、意外と豚革を使われている革製品は多いんですよ。

今回は、そんな豚革の特徴なんかをご紹介していこうと思います。

【豚革の特徴】

ピッグスキンとも呼ばれる豚革ですが、なんといってもその特徴は三角形に並んだ3つの毛穴になります。
豚の毛は大変剛毛なため毛穴が大きく、また3本ずつまとまって生えているため、ボーリングの玉のような三角形の連続した3つの毛穴が無数に存在しています。
この毛穴ですが、革を形成している全ての層を貫通しているため、革製品にすると高い通気性を得ることが出来ます。
また豚革は皮のすぐ下に脂肪層が存在し、比較的薄い革になることも特徴の一つです。
皮を組織しているコラーゲン繊維も牛などに比べると細いため、スエードのような起毛加工を行うと、繊細な起毛地になります。
摩擦にも強い豚革は、唯一の国内生産されている革とも言われています。

【豚革ってどんなところに使われているの?】

そんな豚革ですが、どんな革製品に使われているのでしょうか?
上記のように、ボーリングの玉のような三角の毛穴が特徴の豚革は、その見た目から革製品の外側に使うことは敬遠されてきた過去があります。
そのため、その通気性の高さと摩擦に強いという特徴から、靴の裏地やバッグの裏など見えない箇所に多く見られます。
通気性などの特徴からジャンパーやジャケットなどの衣類、手袋などにたまに使われることはありましたが、他の革素材に比べますと過小評価される革素材でした。
しかし、近年ではその特徴ある毛穴をあえてデザインとしてバッグやお財布など様々な革製品に使われるようになってきています。
また、革の表面(銀面)に亜麻仁油をひいて艶のある飴色に加工されたものは「アメ豚」と呼ばれ高級革として取り扱われています。