ご覧頂きありがとうございます。神戸のリペアショップ「stuts(studio nuts)」です。

さて皆さん、っと何故か浜村淳さんのような口調で始まりましたが、皆さんは革の数え方や単位についてご存知ですか?

製品になってしまえば、靴なら「1足」、バッグなら「1個」、ソファなどで言えば「1脚」や「1台」と数えますよね。

それでは、製品化される前の革は一体どのように数えるのでしょうか?

もちろん「1匹」や「1頭」では無いですよ。(そんな呼び方だったら悲しすぎます!!)
「1枚」と数えるのも間違いではありません。
では、革は一体どのように数えるのでしょうか?

【革の単位はds】

革には「デシ(ds)」という単位があるんです。
これは、10cm×10cmの正方形を1デシとして、その正方形がいくつ入るかでその革の大きさが変わるんですね。

これは、一番の理由として動物の個体差があります。
天然の副産物である動物の大きさには個体差があり、同じ動物、同じ性別、同じ年齢でも大きさが違います。
人間でも、同じ年齢、性別でも身長や体重は人それぞれで違いますよね。
これと一緒で、全く同条件の革素材だったとしても、取れる革の大きさが個体差で違うため、「1枚」では無く、「1デシ」と計測するんです。
革を販売している手芸屋さんなどに行って販売されている革の裏を見ると、端の方に数字の書いたシールが貼っているんですが、それがその革のデシ数です。

革はこの「1デシ(ds)」単位で価格が設定されていて、手間の掛かる加工がされていたり、希少な動物の革はおのずと高価になり、レザークラフトをされている方や、革製品の製造業者さんなどは、このデシ数を見て革を購入されるんです。

例えば、一般的な成牛革で販売されている革が半裁230dsだとして、1ds/70円だったとすると、その革の販売価格は、

1ds/70円 × 230ds = 161,00円

ということになります。

さて、ここで綺麗に整っていない革を正方形に数えていくのは大変だな!と思った方もいらっしゃると思いますが、現在ではデシを計測する専用の機械があるそうで、歪な形をしている革も計測出来るんだそうです。